景福寺と教育の関わりは、今から630年前、長慶天皇正平24年(1369年)の昔に遡ります。開山初祖、通幻寂霊禅師は、道を究めるに厳しく、人に柔和の心の持主で、門下は常に1000人を下らないといわれ、その弟子の中から多くの逸材を輩出しました。
師の精神はその後脈々と受け継がれ、明治初年37世住職は、曹洞宗大学林学監(現駒澤大学副学長)として正法眼蔵を講義。明治40年代より昭和28年まで、40世住職は専門僧堂を設立、寺院従弟の育成に力を注がれました。
さらに、明治11年には、旧制姫路中学(現姫路西高等学校)が六郡立姫路中学校として景福寺内に開校。大正末期、旧制姫路高等学校(現神戸大学)が開校されると、初期の学生寮に。昭和初期には、境内に明治幼稚園が産声をあげました。景福保育園 瑞松学院の時代には、平成19年に認可外保育施設指導認可基準を満たす旨の証明書を交付され、平成31年4月1日から認定こども園「景福寺 瑞松学院」がスタートしました。こうして、幼児教育の伝統が、今に続いているのです。
「仏道をならうというは自己をならうなり。」曹洞宗・道元禅師の教えに基づきながら、単に宗内にとどまらず、広く社会に感謝し、奉仕できる円満な人格づくり…。それはすなわち、いつの時代にも変わらぬ、生命としての力だと考えます。
緑なす裏山、都会のけん騒から離れた静寂を保つ境内、そしてそこに蓄えられた歴史と人々の祈りは、全身でぶつかってくる無垢の魂をしっかりと受け止め、伸びやかに、素直に育っていく支えになるものと信じます。
種を蒔き、水をやり、草を抜く。時期を間違えると、仇になり、大変な作業をこなしても、必ず収穫に結びつくとは限らない。
自然は、子どもたちに、いつも大切な事を教えてくれます。
園の裏山は自然がいっぱいのワンダーランド。虫を取ったり、山道を走りまわったり…。
子どもたちの好奇心がグングン伸びます。